はしかゼロへ

kiroroのQ&A

はしかにかかったときの治療について

はしかは麻しんウイルスによる感染ですから、特効薬はありません。症状に応じて治療をする対症療法しかありません。高熱が出て食事が取れないときには脱水症状が出ますので輸液を行い、肺炎の症状が見られたら抗菌剤や、酸素の投与がなされます。呼吸状態が悪くなったり、意識状態が低下したときには、人工呼吸器を使うこともあります。まれに結膜炎から角膜炎を併発することがありますので、ビタミンAの補充療法が必要になります。合併症(中耳炎、腸炎、肺 > 炎、脳炎など)を起こさないように、注意深い経過観察が重要です。 > いずれにしても麻しんワクチンによる予防が第1ですね。「転ばぬ先の杖」。

はしかと診断ができるまで、時間がかかるとききました。一度病院へいって、もし、その時はしかと診断されない場合でも はしかの可能性があるということですよね?はしかを疑う時はどういうときですか?

はしかは、最初の3,4日間は咳や鼻水、目やになどがある風邪としか判断できません。はしかは人から人にしか感染しませんので、はしかを疑う時は、はしかの人との接触が考えられるときです。したがって、はしかが発生したとの情報はとても大切です。はしか患者との接触から10日前後で最初の症状が出てきます。それまでは症状がありません。

はしかの患者さんと接触し、はしかの可能性がある時にはどうすればよいですか?

はしかは患者さんとの接触から3日以内であればワクチンにより予防できる可能性があります。また6日以内であればγグロブリンで、発症を予防したり、軽症化できる可能性があります。しかしγグロブリンの効果は一時的です。γグロブリンは血液製剤であり、また製造量が少なくその使用は免疫が弱い人などに限られるべきだと考えられます。

はしかの予防接種を行いましたが、そのまえにはしかの患者さんと接触した可能性があることがわかりました。かかってしまいますか?どうすればよいですか?

はしかの患者さんと接触して3日以内にワクチン接種をすれば、はしか発症を抑える可能性があるます。3日を過ぎている場合、ワクチンの効果は不確実になりますが、ワクチンのせいで、はしかの症状が悪くなることはまずありません。
患者さんと接触したら急いでワクチン接種を行うのが理想的です。

はしかが流行した時にはどうすればよいですか?

はしかの発生がある地域や組織で、免疫のない人すべてにできるだけ早くワクチン接種を行うことが最も効果的です。その際、免疫があるかどうか分からない人にも、ワクチン接種を行う事も大切です。

少しでもはしかの可能性がある時、二次感染ではしかを広げないために、何に注意すればいいですか?

はしかの可能性がある時には、他の人に感染させないように気をつける必要があります。はしかにかかったことがなく、1回も予防接種をしていない人との接触は注意が必要で、特に1歳未満の子との接触は避けるべきです。外出しないこと、また病院を受診する際は、前もって電話で受診方法を相談してください。直接、病院を受診される時にも、患者本人は車で待機した方がよいでしょう。もちろん患者にはマスクをさせることも大切です。

はしかになると、どのような症状がでるのですか?子共も大人も 同じ症状ですか?

はしかに対する免疫がない人は、みんな同じような経過で症状が出ます。子供に比べて大人がはしかにかかると、重症となることがおおいようです。子供でも年齢が低いと重症となります。はしかは合併症がよく起こり、特に怖いのは肺炎と脳炎ですが、これらも同じように起こります。はしかでは、年齢に関係なく合併症への注意が必要です。

むかしは、皆一度ははしかになるとききました。(おたふく風邪もそんな感じですよね?) どうして「はしか」になってしまうのですか?

はしかはかつて子ども時代にかかってしまう病気と考えられていましたが、その一方で「はしかは命定め」とも言われます。ワクチンがなかった時代には、はしかは命がけで乗り切る病気であったのです。現在では子どもをわざと「はしか」にすることは、虐待といえるでしょう。また他人をわざと「はしか」にさせることは傷害罪か時には殺人罪となるかもしれません。「はしかにならない、はしかにさせない」とても大切なことです。

予防接種の必要性は?

はしかに限らず予防接種は大切です。病気の種類はたくさんありますが、予防接種で防げる病気はまだまだ数が少なく、重大な病気に限られています。予防接種で防げる病気だけでも予防して、怖い病気から守りたいものです。予防接種に使用されるワクチンは、世界で最も調査されている薬であり、必要なら改良されています。予防接種のおかげで天然痘が世界から無くなり、天然痘の恐怖から人類を救いました。はしかもそうでありたいのです。詳しくは「VPDを知ってこどもを守ろう」のホームページをご覧下さい。

「麻しん」っていう言い方と、「はしか」は何か違いがあるんですか?

「麻疹」、「麻しん」、「はしか」はいずれも同じです。「麻疹(ましん)」と書いて「はしか」とも読み、一般にはこちらの方が知られています。近年は「疹」の字が常用漢字でないため「麻しん」とも書かれています。医学用語では「麻疹」、行政用語では「麻しん」が使用されていますが、「はしか」の方がわかり易いのでよく用いられます。

予防接種は受けるのが遅くても大丈夫ですか?

病気には、それぞれかかりやすい年齢があります。予防接種はその効果を最大限に生かせるように、受ける年齢が定められています。はしかでは1歳になると母体からもらったはしかに対する免疫が無くなっています。それで1歳の誕生日を迎えると、はしかの予防接種を受けるようになっています。接種が遅れるとそれだけはしかに対して無防備な状態が続くことになります。

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