はしかは世界中からなくすことが可能な病気と考えられています。
その理由は次のとおりです。
ある一時期に徹底的に世界中の人に免疫をつけてしまえば(つまり、みんなが予防接種をうければ)はしかは他の人にうつることが出来ずに地球上から姿を消してしまうはずなのです。
☆天然痘は1980年に根絶宣言がだされました。次はポリオ、そしてはしかがそれに続く目標になっています。
WHO(世界保健機関)は、はしかを無くしていく各段階を次のように区分しています
第一段階:
制圧(control)期;麻疹は恒常的に発生しており、頻回〜時に流行が起こる状態、麻疹患者の発生、死亡の減少を目指す時期
第二段階:
集団発生予防(outbreak prevention)期;全体の発生を低く抑えつつ集団発生を防ぐことを目指す時期
最終段階:
排除(elimination)期;国内伝播はほぼなくなり、根絶(eradication)に近い状態
2003年、WHO西太平洋地域委員会総会において2012年までにはしかの排除を目標とすることが決定されました。それまで国内外からはしか対策に消極的と思われていた日本でしたが、この決議に賛成した事は多くの関係者に喜びの声をもって迎えられました。日本では2007年12月28日に法律改正が行なわれ、はしか排除に向けた国の明確な姿勢が示されました。
以後のはしかの排除を目指しての大きな施策としては次のようなものがあります